眠れない冬の夜に、家をちょっと抜け出して
2011年にあの花をきっかけに好きになったバンドが、2016年に解散してしまった。
最後の広島でのライブを知ったのはそのライブの次の日だった。バイトをして自分でチケットを取ってライブに行くようになっていた年齢だったのに、そのライブのことも解散のことも知らなかった。
結構ショックでバイトを休んでしまった。
それくらい、結構あたしはGalileo Galileiのことを愛してたんだなってことにその時気付いた。それくらい愛してたんだから解散の事実くらい知っとけよ。
馬鹿!偏差値3!
2017年、ボーカルの尾崎雄貴はソロプロジェクトを開始。
そして2018年1月には、Galileo Galileiのメンバーと長年サポートメンバーだった4人で新しいバンドを始めた。
その事実は知っていたけど、あたしがずっと聴いて、好きだったのはGalileo Galileiの音楽だった。
眠れなくてなんとなく起きていた午前5時に聴くバナナフィッシュの浜辺と黒い虹が好きだった。
なんとなく、物語の、曲の主人公になれた気がしたから。
暑い夏の日に高速バスに乗って外を眺めながら聴く夏空が好きだった。
好きだった歌が響かなくなったな
誰のせいでもない
僕のせいでもないんだろう
という歌詞に何度共感して泣かされたかな。
本当に、Galileo Galileiというバンドが好きだった。
けど彼らがやってる音楽は、Galileo Galileiじゃない。
「Bird Bear Hare and Fish」という新しい形を、「BBHF」という新しい形の音楽を、どうしても、聴く気になれなかった。避けていた。
変わらない彼らが鳴らす音楽だけど、彼らはもういないと知らないフリをしていた。
解散から3年経って、オススメに出てきた今回の新譜をなんとなく聴いた。尾崎雄貴だった。
だいすきな、あのGalileo Galileiの音楽をたまたま聴いて気に入った時の気持ちをまた味わった。
青い栞を聴いてサークルゲームを聴いて、恋の寿命に衝撃を受けたあの気持ちをそのまま思い出した。
あたしは、Galileo Galileiの音楽だけじゃなくて、ていうかそれよりも、尾崎雄貴の音楽を愛していたのかなと思えた。
長い長い時間をかけて、やっと認められた気がした。やっと向き合った気がした。
おもちゃの車から降りた理由がようやく分かった。
険しいコンクリートの続く道を走って、ここまで迎えに来てくれてありがとう。
そんなことを感じた新譜の衝撃を書き留めておきたくて長々と書きました。
本当に、我ながらアホらしいと思う。
たかがバンドで、たかが音楽で、好きか嫌いか2択の世界で勝手に私情を挟んでここまで悩んでしまうの、馬鹿だなあと思うけど、たまに苦しくなってしまうけど。それくらいあたしは音楽を愛してるし、好きでいる理由かなと思いました。
まだライブ行ってないんだけどね、発券だけでこんな気持ちになるのなかなか無いな。
この長年のもやもやの答え合わせに行ってきます。ツアー初日、きっといい1日になるよ。
ということを、ライブに行く前に長々と書き留めていました。
言葉に出来ないし、圧巻だし、語彙力ぶっ飛ぶくらい良くって、ここまでライブに来たことがなかったのを全力で後悔しました。1人で行ってよかった。
この感動は、この気持ちだけは独り占めしたい。
また会いに来てもいいかな。
また会いに来て欲しいな。
Galileo GalileiもBBHFも
大切だということはずっと変わらないよ